原材料名の表示順について

食品の原材料名の表示については、国で決められた様々なルールがあります。

アレルギー表示や添加物についてなど、消費者にとって分かりやすい様に改定が繰り返されていますが、この表示順については恐らく変わる事はありません。

原材料表示の例

(株)ロッテ コアラのマーチで例を見てみましょう。

ロッテ コアラのマーチ
チョコレート
植物油脂、小麦粉砂糖乳糖、カカオマス、でん粉、全粉乳全卵ホエイパウダー、食塩、膨脹剤、カラメル色素、香料、乳化剤(大豆由来)

コアラのマーチ<いちご>
<いちご>
植物油脂、砂糖小麦粉乳糖、でん粉、ココアバター、ホエイパウダー全粉乳全卵、脱脂粉乳、ストロベリーパウダー、食塩、クリームパウダー、膨脹剤、着色料(アカビート、カラメル)、香料、乳化剤(大豆由来)

『チョコレート味』と『いちご味』では小麦粉、砂糖の表示順番が逆になっていますね。

全粉乳、全卵ホエイパウダーの順番も異なっています。

このように、同じコアラのマーチでも、味により表示順番が異なっていることが分かります

これは意味もなく逆になってしまった訳ではありません。

表示の順番についてのルール

これは、商品名やイメージから予想される使用量と大幅に異なることなどによる、消費者の誤認や不利益を防止するために決められています。

使用した重量の多いものから順に記載する

という決まりがあり、基本的に製造時の配合割合に従って決定されています。

消費者庁 食品表示『知っておきたい食品の表示』の8ページ目に分かりやすく記載してあります。

記載順の決定に際し留意する必要①

フライ類の揚げ油やエキス抽出目的の茶やハーブ類、加熱した食肉を調味液に漬け込み調味液を捨てる場合などのように、製造時に配合した量と、最終製品中に含まれる量が明らかに異なる場合。

製品に吸収される油、エキスや調味液の量を、事業者自身又は業界の試験結果等から推測し、当該製品に含まれると考えられる重量順に記載してください。http://www.caa.go.jp/foods/qa/kakou04_qa.html#a45

記載順の決定に際し留意する必要②

濃縮原料や乾燥原料を使用するため、使用した原材料の重量を単純に比較することが適当でない場合。

原料の入手時には濃縮又は乾燥した形であっても、製造の際に還元される原材料について、内容物を誤認させないよう注意しつつ、濃縮又は乾燥前の状態に換算した重量順で記載することができます。http://www.caa.go.jp/foods/qa/kakou04_qa.html#a45